シンガポールドルってどういう風に使うといい?→ シンガポールドルの使い方
 シンガポールドルのチャートは?→ シンガポールドルのチャート
 シンガポールドルの金利はどれぐらいで推移してる?→ 金利推移
 シンガポールの為替政策は?→ 為替政策、 MAS
 シンガポールってどんな国?→ GDP、地理、地図、人口など基礎データ

シンガポール消費者物価急速に悪化
すっごい久しぶりにシンガポールドル研究所のUpdateです。シンガポールのインフレが急速に進んでいます。5月のインフレ率は7.5%となっており、ここ3ヶ月で倍ぐらいになっています。シンガポールも南アフリカと同様に食料品価格が大きく上がっていて、交通機関の価格も上昇しています。MAS(Monetary Authority of Singapore)によると、今後もディーゼル価格向上や公共交通機関の値上げが続き、交通に関する費用は2008年は1.8%は上がるとみられています。一応、シンガポールの国交省は3%以上は上げないという上限を設けてはいるそうです。
今後に関しては国際的な食料品価格と原油価格にインフレは依存するとしています。今後も食料品価格は高いものの年後半は若干緩和されると見ているそうで、世界的には商品市場は落ち着いても消費者の物価はもう少し時間が必要なようです。
シンガポールの消費者物価指数は2008年第二四半期をピークとして以降下がると見ているそうで、経済の減速も考えられるとしめくくられています。
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シンガポールドル引き上げ
シンガポールの中央銀行にあたるMAS(シンガポール金融通貨庁)が為替政策の見直しを発表しました。今まではシンガポールドルの緩やかな上昇を容認するとのスタンスでしたが、変動幅の中心値を引き上げるとしています。シンガポールドルはバスケット方式ですので、ある幅を持って上下するような為替政策を取っています。この幅の真ん中を上げるという事で、インフレを避けたいようです。昨年の後半からシンガポールの消費者物価指数(CPI)は大きく上がっており、前半は0.8%でしたが後半は一気に3.4%も上がっています。2008年の前半はなんと6.6%になりそうで結構大変な感じみたいです。
このため、シンガポールドルの引き上げを通して輸入品物価を下げるというのがMASのスタンスです。これに伴い、シンガポール経済の成長率も若干下がる事が見込まれますが、南アフリカ同様にシンガポールもインフレに重点を置く事になりました。
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シンガポールの2007年第四四半期の指標
シンガポール研究所立ち上げたくせにすっかり月刊誌ですね。シンガポールドルがなんとなく分かっちゃった気がして。
指数であまり動かないのでサボってます。すみません。
さて、シンガポールの2007年第四四半期の指標が発表になってます。
GDP成長率 6%上昇
消費者物価指数4.4%上昇
貿易量5.8%上昇
工業生産量1.7%減少
小売売り上げ0.3%減少
失業率1.6%
人口459万人
恐ろしくいい数字ですね。
普段南アフリカばっかり見ているものでこの数字には驚きを隠せません。
変動為替制度だったら絶対に買うのですが…。
まーバスケット制が有効に機能しているとも言えるんでしょうね。
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バフェット、シンガポールへ移住
あの世界の大投資家、ウォーレンバフェットがシンガポールへ移住するそうです。目的は中国への投資で、本当は上海や北京に住みたいそうですが、空気が悪く住環境がひどいのでシンガポールにしたとの事です。シンガポールはやはり中国成長の恩恵を受けて今後成長すると見ているそうで、既に先進国並のヘルスケアシステムや教育システムを持っているためシンガポールにしたとの事です。
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シンガポール株式推移
シンガポール株式全体の指標(インデックス)はいくつかあるのですが、その代表的なものがSTIと呼ばれるインデックスです。
シンガポール株式推移
1998年はアジア通貨危機の年で暴落していますね。同じく2002年もIT不況真っ只中で下がっています。でも、その後が凄いですね。2002年から3倍を超えています。
グリーンスパンの本でも書かれていましたがシンガポールはアジアの有望株(まさに!)ですので、まだまだこれからでしょう。
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シンガポールドルの使い方
シンガポールドルの使い方を考えてみました。シンガポールは新興国ですが、南アフリカランドなどとはある意味で対極に位置する通貨です。シンガポールドルの取引において重要な特徴としては1.バスケット制を取っていて為替レートのコントロールが政府によって行われている
2.インフレがうまく抑えられているため金利が安い(3%以下が多い)
の2点です。新興国通貨らしくないですよね。新興国通貨って一般的には値動きが激しく金利が高いものですがシンガポールドルは反対です。
さて、1番目が意味するところはボラタリティー(為替変動)が比較的少なくなるという点です。要するに価格が安定しています。この2点を考えるとシンガポールドルっていうのは売り側に持ってきたほうがひょっとしていいのではないかという仮説が立ちます。
で、高金利通貨の代表NZDを使って調べてみました(南アフリカランドはZAR/SGDのペアを取り扱っている業者がありませんでした)。下のグラフがそれです。ニュージーランド円(NZD/JPY)とニュージーランドシンガポールドル(NZD/SGD)の値動きを比較したものです。

NZD/SGDとNZD/JPYのグラフ
両者とも似たような動きをしていますが、NZD/SGD(濃い青線)の方がNZD/JPY(ピンクの線)より値動き安定していますよね。NZD/JPYは完全に変動相場制で、NZD/SGDは半分(シンガポール側)が政府によって管理されているわけですから当然と言えば当然です。過去5年間を見る限り、NZD/JPYは60%変動(正確には62%)しており、NZD/SGDは40%の変動(正確には39.5%)ですんでいます。
と言う事は、NZD/JPYと同じ程度のリスクにするにはNZD/SGDの1.5倍(60%÷40%)のポジションを持てるという事ですね。同じリスクにした時に金利が高い方が我々としてはありがたい訳です。もうお察しがつかれたかと思いますが、NZD/SGDの方がちょっと有利です。実際に計算して見ましょう。
NZD/JPYのスワップは11/15現在180円です。
NZD/SGDのスワップは1.7SGD(Dragon FX)ですから、1.7SGD X 76円 = 129.2円
これに先ほどのリスク1.5倍をかけてあげると
129.2円 X 1.5 = 193.8円
となりますので、同じリスクに対して14円ぐらい受け取るスワップが多くなっています。
同じNZDを買うんだったら値動きはより小さく、金利は大きいほうがいいですよね。
ZAR/SGD(南アフリカランド/シンガポールドル)があれば最高な感じしますが、調べた感じないです(FX業者さん作ってください!)。
今後、日本の金利が上がって来る事を考慮して(まーだしばらく上がらない気はしますがこれ以上下がりもしないでしょう)、NZD/JPYのスワップが小さくなるとしたらNZD/SGDは更に検討に値するでしょう。もちろん、オーストラリアドルを買う際にシンガポールドルを売るというのも検討にも値しますよね。
結論としては、高金利通貨を買う際においてシンガポールドルを売り側にもってくると有利な運用が期待できる。もちろん、保証はありませんが制度としてバスケット制を取っている国の通貨を売り側にもってきた方が安定度が高いというのはある意味あたりまえかもしれませんね。
もう1ついいのはこのペアですと円高のヘッジになりますね。現在、日本円の低金利を利用して円売りのスワップ派の方が多いかと思いますが、この場合円高にどうしても弱いポートフォリオになりますのでNZD/SGDだと円高に影響されないというメリットがあります。
アジアの発展を見越して買うほうに目が行きがちですが、売り側の方が役立ちそうな気がしてきました。
通貨暴落の心配は少ない通貨だと思っていますので下手な新興国を買うよりはシンガポールドルを買う意義はあるとは思います。買うにしても売るにしても安定した通貨と言う特徴を活かしたいですね。
1つ残念なのはNZD/SGDを取引できる会社が圧倒的に少ない事で、現在有名どころでは以下の会社ぐらいでしょうか。(最近、FX業者怪しいところ多いですよね…)
ヒロセ通商のHirose Trader
AFT
JNS
どの会社もUSD/ZARなんかも見れますので1つぐらい分析用の口座持っててもいいかななんて思いますがいかがでしょうか?
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シンガポール金利推移
シンガポールの金利推移のグラフです。非常に低い金利で推移していますね。最近ちょっと高めとは言え、3%を超えることは少ないのがよく分かります。
FXのスワップが良くないわけです。
シンガポールは基本的に為替レートを管理していますので大きく動く通貨ではありません。ただ、アジアの成長と共にシンガポールドル高には動く圧力が大きい通貨です。
一方で、金利もあまり大きいとは言いがたいですので、アジアのスイスフランといった位置づけかもしれませんね。そういう意味では、シンガポールドルを売り側にもっていって高金利通貨(NZなど)を買い側に持ってくるなんてのがいいかもしれませんね。
ちょっと調べてみたら面白い結果がまた出ましたので、また別記事で紹介します。
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シンガポールGDP
シンガポールのGDPは順調に拡大しています。2006年は2097億シンガポールドルで世界41位です。USドル換算だと約1300億USドルになりますが、日本の4兆USドルに比較すると3%程度です。一方で一人当たりGDPにすると日本が3万3000USドル、シンガポールは2万3700ドルとなっていますから日本のおよそ7割に迫っています。人口の差がGDPの差になっていますね。

さて、GDPの成長率の推移を見てみましょう。1998年と2001年がマイナスですね。

1998年はアジア通貨危機の年です。他のアジア諸国に比べるとシンガポールは軽症だったのですが、やはりGDPがマイナスになっているところに出ていますね。この年、1USドルは147円をつけています。
次に2001年、こちらはITバブルが世界的にはじけた年でやはりマイナスです。こちらの方が下げ率は大きいですね。2%を超えています。この年も1USドルは135円をつけています。
その他の年はかなり高い成長率を維持できています。5%を超える成長率が多い感じしますね。先進国の成長率はおよそ2%から3%ですからそれを思うと5%というのはかなり高い成長率です。
ただ、先ほども見たようにマイナスになる年もあり、これは世界経済などの外部的要因に大きく影響されていると言えるでしょう。現在、世界経済はかつてない好景気と言えます。その意味ではシンガポールに追い風ではあります。
アジアの発展に伴いシンガポールの成長も加速していくと考えれば期待できますね。
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シンガポールのGDP成長率4.3%に鈍化
シンガポールの第三四半期成長率は年率ベースで4.3%と大きく鈍化しました。政府予測は6.4%、ダウジョーンズによる調査では6.2%で第二四半期は14.5%からの下落ですから相当大きな下落です。シンガポールの貿易産業省も2008年の予測は4.5%から6.5%としていて、当初の4%から6%の予測を引き上げていましたので、この下落には驚いているようです。
もし、アメリカのサブプライム問題が悪化し続け原油価格が現在のレベルを超えるようであれば更なる悪化が考えられるととしていますが、2008年後半にアメリカ経済が持ち直せばシンガポール経済も5%以上を期待できると同省では述べています。
それでも、シンガポール経済はわりと好調なようで、今年の成長率は年率7.5%から8%を目指していて、昨年の第三四半期から比べると8.9%の成長を達成できています。予測の9.4%よりは低いようですが、とても悪いとは言えない状況です。アメリカ次第な面は強そうですね。
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MAS(Monetary Authority of Singapore)
シンガポールには独立した中央銀行はありません。ただ、中央銀行に該当する組織が政府の中にあってMAS(Monetary Authority of Singapore:金融管理局)という組織です。MASのミッションとしては
To promote sustained non-inflationary economic growth, and a sound and progressive financial centre
インフレを抑制した経済成長と堅牢で進歩的な財政センターを維持する事
と定義されています。
このMASの特徴として非常に珍しいのが、金融政策を金利でコントロールするのではなく、為替レートのコントロールをしている点です。日本やアメリカなど多くの国は金融調整にあたり通常は金利を上げ下げするのが普通です。これにより物価や景気をコントロールするのですが、国が小さく輸出が多いシンガポールは外的要因により景気は大きく左右されると考えているようで、このため為替レートを制御する事を大きな役割としています。
MASの目的としては以下の3つが上げられています。
1.To conduct monetary policy and issue currency, and to manage the official foreign reserves and the issuance of government securities;
2.To supervise the banking, insurance, securities and futures industries, and develop strategies in partnership with the private sector to promote Singapore as an international financial centre; and
3.To build a cohesive and integrated organisation of excellence.
これを訳すと次の感じです(余りうまい訳じゃありませんがご容赦を)
1.金融政策と通貨発行を行い外貨準備高を管理し公債を発行する
2.銀行、保険、証券、先物取引産業の監視と民間部門との戦略的なパートナーシップ構築によりシンガポールを国際的なファイナンシャルセンターとして促進する
3.結束があり統合された優れた組織の構築
2番目が面白いですね。国際的なファイナンシャルセンターを作るなんて謳っている中央銀行は余りないんじゃないかと思いますが、シンガポールの国としての戦略を明確に示しています。


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